経済同友会は「将来のエネルギー・GX戦略に関する意見」と題する提言を公表した。グリーントランスフォーメーション(GX)に資する国内投資を後押しするため産業構造・産業立地・エネルギーを総合的に検討するGX2040ビジョン、地球温暖化対策計画などの素案が年内に提示される見込みとなったことに対応した。提言はGX2040ビジョンに関し「脱炭素と経済成長の両立に不可欠な重要項目のトップ3は、国際競争力、高生産性・高付加価値と消産最適配置だ」と指摘。これらに配慮した(1)グリーン価値創出を促す市場の形成と産業構造の変革を促す制度設計(2)それを支える脱炭素エネルギーインフラの最適設計とエネルギーインフラの転換を促す制度設計の二つの政策立案をお願いしたいと提案した。それぞれの具体的施策を立案するに当たっては、わが国を取り巻く環境条件のファクト分析と科学的論拠に基づく合理的な「GXの勝ち筋シナリオ」を示すことが必要で、こうしたシナリオは、長期にわたる民間の力強い投資行動を活性化し、政策目標の達成を促進するとしている。このシナリオが織り込むべきテーマとして、エネルギーの地産地消、技術開発と人材開発、国際連携、少子高齢化をはじめとする課題の解決などを挙げた。
■参考:経済同友会|政策提言 将来のエネルギー・GX戦略に関する意見|
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/2024/241202a.html